最近忙しくて睡眠時間が取れないけど、睡眠の質を高める方法はないの?
こんなお悩みをお持ちではないですか?
記事の内容
・睡眠の重要性
・筋トレが睡眠の質を高める理由
あなたも知っていると思いますが、睡眠はヒトにとってとても大事。
人生の中で約1/3の時間を睡眠が占めているんですから。
しかし、日本人は世界的に見ても睡眠時間が短いんです。
仕事が忙しくてなかなか寝れない方もいれば、SNSや動画などを見て夜更かしする方もいるでしょう。
睡眠時間を増やせれば1番いいのですが、やりたいこと・やらなければいけないことが多くて難しいという方もいると思います。
では、どうすればいいのでしょうか?
それは、睡眠の「質」を高めることです。
ダイエットやボディメイク、運動不足解消のために筋トレをしているという人もいると思いますが、筋トレには睡眠の質を改善する効果もあるんです。
そこで今回は「筋トレをして睡眠の質を高める」ことをテーマに解説していきます。
結論から言います。
睡眠の重要性
・睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠という2パターンのサイクルがある
・睡眠の質とは睡眠の深さが関係している、ノンレム睡眠が重要
・最初のノンレム睡眠で深い睡眠に達すれば質の高い睡眠になる
筋トレが睡眠の質を高める理由
・筋トレの効果には睡眠と関係性があるものが多い
・筋トレをすると睡眠の浅いノンレム睡眠が減少し、深いノンレム睡眠を増加させ、睡眠の質が高まる
この記事を読むことで、睡眠の重要性を理解し、なぜ筋トレが睡眠の質を高めるか知ることができます。
ぜひ、読んでみてください。
睡眠の質を改善するために、押さえてほしい3つの睡眠のコト
まずは睡眠について知っておいてほしいポイントを大きく3つに分けました。
1つずつ解説していきます。
①睡眠にはサイクルがある
②睡眠の質とは
③最初のノンレム睡眠が質の高い睡眠を決める
①睡眠にはサイクルがある
わたしたちの睡眠は2つの睡眠パターンから成り立っています。
「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」です。
それぞれの睡眠の役割は以下のとおりです。
レム睡眠
・眠りは浅く、脳が起きている状態
・眼球運動がみられる
・カラダの筋肉は緩んでいる
・記憶や情報の整理をする
・夢をみる
ノンレム睡眠
・眠りは深く、脳が休んでいる状態
・脳の疲労回復
・成長ホルモンの分泌
・免疫機能(ウイルスや細菌などからカラダを守る)を高める
睡眠中は浅い睡眠のレム睡眠と深い睡眠のノンレム睡眠をおよそ90分交互に繰り返しています。
睡眠の前半ではノンレム睡眠の時間が長く、睡眠の後半ではレム睡眠が多くなり、睡眠が浅くなったところで起きるとスッキリした目覚めになります。
2つの睡眠パターンが1つのセットになり、4~5回繰り返すのが一般的とされています。
②睡眠の質とは
睡眠は、「量(時間)」だけでなく、「質」も大事です。
長い時間寝ていても朝起きた時に昨日の疲れが残っていて、頭もカラダもスッキリしないということはありませんか?
例えば、
・テレビや電気をつけたまま、ソファーで寝てしまったとき
・スマホをいじったまま、寝落ちしてしまったとき
このような状態では睡眠時間をしっかりとっていても、質の高い睡眠にはなりません。
質の高い睡眠とは
深い睡眠ができ、昨日の疲れがとれ、頭もカラダもスッキリした状態で朝起きられることです。
深い睡眠=ノンレム睡眠なので、質の高い睡眠にはノンレム睡眠が関係してきます。
③最初のノンレム睡眠が質の高い睡眠を決める
ノンレム睡眠には段階があり、眠りの浅いステージ(ステージ1・2)から深いステージ(ステージ3)まで3段階あります。
ステージ3の深いノンレム睡眠に入ると脳もカラダも休むことができ、さらに成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンの作用
成長ホルモンは疲労を回復する作用や皮膚・筋肉などの組織を修復する作用があります。
眠り始めから3時間ほどの間にやってくるノンレム睡眠がステージ3の深いノンレム睡眠に達して成長ホルモンを分泌できるようにすれば質の高い睡眠になります。
筋トレが睡眠の質を高める理由
睡眠の質を高めるためになぜ筋トレがいいのかを解説し、睡眠との関係性、研究などの報告を紹介していきます。
①筋トレと睡眠の関係
②筋トレが深いノンレム睡眠を増加させる
筋トレと睡眠の関係
筋トレをするとなぜ睡眠の質が高くなるのでしょうか?
まずは筋トレの効果をまとめました。
筋トレの効果
・関節を動かす骨格筋量が増加する
・除脂肪体重(体重から体脂肪を除いた重さ)の維持・増加により、身体組成(筋肉・骨・水分・体脂肪などの要素)の改善が期待できる
・骨を強くする
・精神的な健康(不安がない状態)を保つことが期待できる
・成長ホルモンの分泌が増える
・糖代謝(糖質をエネルギーとして消費したり、余ったエネルギーを貯蔵する)が改善する
深い睡眠のときに分泌される成長ホルモンは筋トレを行ったときにも分泌量が増加します。
糖代謝は睡眠の影響を受けやすく睡眠不足になると、体内で使われるエネルギー源である糖質の処理能力が低下します。
筋トレの効果をみてみると睡眠との関係性は高いことがわかると思います。
筋トレが深いノンレム睡眠を増加させる
カナダにあるマクマスター大学での研究では、筋トレの効果としてステージ1の浅いノンレム睡眠が減少し、ステージ3の深いノンレム睡眠を増加させることが示されました(睡眠時間は増えていません)。
このことから、筋トレは深い睡眠の時間を増やし、睡眠の質を高めることがいえます。
また、筋トレの総負荷量と週何回トレーニングを行うか(頻度)が睡眠の質に影響を与えることが報告されています。
総負荷量とは
トレーニングの強度(重量など)×回数×セット数
睡眠の質は総負荷量が多いほうが少ないほうに比べて高くなり、週に3回と頻度が多いほうが週1〜2回と頻度の少ないほうに比べて高くなりことが示されました。
睡眠の質 高い 低い
総負荷量 多い 少ない
頻度 多い(週3回) 少ない(週1〜2回)
総負荷量を多くするというのは重いもの持ち上げるなどの負荷の高い運動ではなくても大丈夫です。
1回1回の負荷が軽くても回数やセット数をこなして、疲労感があるところまで追い込むことができれば総負荷量を多くすることができます。
また、コツコツ継続的に筋トレを行うことが睡眠の質を高めるということです。
まとめ:睡眠時間を増やせないなら、筋トレをして睡眠の質を上げましょう!
今回は、睡眠の重要性と筋トレが睡眠の質を高める理由をご紹介してきました。
内容をまとめました。
・睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠という2パターンのサイクルがある
・睡眠の質とは睡眠の深さが関係している、ノンレム睡眠が重要
・最初のノンレム睡眠で深い睡眠に達すれば質の高い睡眠になる
・筋トレをすると睡眠の浅いノンレム睡眠が減少し、深いノンレム睡眠を増加させ、睡眠の質が高まる
・筋トレでは重い物を持ち上げたりしなくても、疲労感が出るように追い込めると睡眠の質が高まる
筋トレのほかにも睡眠の質を高める方法があります。
質の高い睡眠について詳しく知りたい方は、こちらの記事も合わせて読んでみてください。
睡眠は人間にとって大事な時間です。
仕事が忙しい、好きな事をしたいなど起きている時にやるべき事が多いと「睡眠時間を短くしよう」なんて事に。
睡眠不足はカラダにとって何ひとついいことはありません。
しっかり睡眠時間を確保する工夫も必要です。
しかし、毎日忙しく生活スタイルを変えられないという方は筋トレを取り入れることで睡眠の質を高めましょう。
参考文献
・運動が睡眠に与える影響 有竹清夏 睡眠医療 14,9-16,2020
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