「寝たのに疲れが抜けない」
「忙しくて睡眠時間がなかなか取れない」
こんな悩みをお持ちですか?
記事の内容
・睡眠のメカニズムを知りたい
・睡眠の質を向上させたい
あなたは朝スッキリ起きられますか?
この記事を読んでくれているということは睡眠がうまく取れていないのではないかと思っていることでしょう。
仕事が忙しい、育児が忙しいなど睡眠時間が短い人もいれば、夜遅くまでスマホやテレビなどを見て睡眠を妨げる行動をして睡眠の質を下げている人もいます。
「睡眠時間は取っているのに朝スッキリ起きられない」という人は睡眠の質に問題があります。
そこで今回は「質の高い睡眠とは」というテーマで解説していきます。
結論から言います。
・最初のノンレム睡眠を深く・長くすることが質の高い睡眠につながる
・睡眠の質を低下させる原因は寝る前のスマホ・パソコンの使用や夕方以降のカフェイン摂取
・睡眠の質を高めるには寝る2時間前に入浴する、週に2回は筋トレの実践がおすすめ
この記事を読むことで睡眠のメカニズムを理解し、4つのポイントを実践することで質の高い睡眠を手に入れることができます。
ぜひ、最後まで読んでみてください!
眠れない現代人 日本人は睡眠時間が短い
睡眠はヒトの人生の約1/3の時間を占めています。
人生のうちの1/3もの時間を睡眠に費やしていると改めて考えてみると重みを感じますね。
睡眠には重要な役割があります。
大きく分けると2つに分かれます。
・日中に覚えたり身に付けた知識・記憶を整理し定着
睡眠とは、翌日も頑張れるように疲労回復と日中に覚えたものを自分のものにするために脳を整理する時間ということです。
では、睡眠時間が不足するとどんな影響があるのでしょうか?
睡眠不足では日中のパフォーマンスの低下につながります。
・日中に眠気に襲われる
・集中力が低下する
・イライラする
さらに、睡眠不足が続く生活を送っていると、健康を害する恐れもあります。
皆さんの睡眠時間はどれくらいですか?
睡眠時間の短い日本人
「日本人は睡眠時間が短い」と聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。
勤務時間が長い、家事・育児に忙しい、休みが取れないなど睡眠時間がまとまって取れない理由は人それぞれあると思います。
世界の他の国と比べて日本人の睡眠時間は短いのでしょうか?
経済協力開発機構(OECD)が公表している(Gender Data Portal 2019)統計結果による先進7か国の平均睡眠時間をグラフがこちらです。
たしかに日本人の平均睡眠時間は世界的に見ても短いですね。
厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(2019年)では日本人の睡眠時間について年齢や男女での違いについてまとめられています。
国民健康・栄養調査(2019年)を元に著者作成
6時間未満の人の割合は男性37.5%、女性40.6%、その中でも男性の30~50歳代、女性の40~50歳代では4割を超えています。
厚労省が進めている健康づくりのための睡眠指針(2014年)では6時間から8時間の睡眠が妥当だとしています。
そう考えると睡眠時間の短い方がいかに多いかということがわかります。
「国民健康・栄養調査」では、睡眠の質についてもまとめられています。
睡眠の確保の妨げとなる点として、男女ともに20歳代では「就寝前に携帯電話、メール、ゲームなどに熱中すること」、30~40歳代男性は「仕事」、30歳代女性は「育児」と回答した人の割合が最も多い結果となっています。
このように日本人の中でも性別や年代によって睡眠不足の理由には違いがあるようです。
睡眠不足を感じていて、自分の最適な睡眠時間を知りたいと思っている方はこちらの記事を合わせて読んでみて下さい。
睡眠のメカニズム 最初のノンレム睡眠が睡眠の質を高めるのに重要
ヒトの睡眠は「ノンレム睡眠」と「レム睡眠」という質的に異なる2つの睡眠パターンによって構成されています。
ノンレム睡眠
脳の活動が休まり、癒し・回復モードの副交感神経が優位となり血圧や心拍数、呼吸数などが低下します。いわゆる「深い眠り」がノンレム睡眠です
レム睡眠
身体の筋肉は緩んでおり、外見的には寝ていますが、眠りが浅く眼球の動きがあったり脳が活動している状態です。いわゆる「浅い眠り」がレム睡眠です。
ノンレム睡眠とレム睡眠の2つのパターンがサイクルとなり睡眠が行なわれています。
最初にやってくるノンレム睡眠が最も深く眠り、脳下垂体からの成長ホルモンの分泌が高まります。
この最初にやってくるノンレム睡眠のことは「スタンフォード式最高の睡眠」の西野精治医師は「黄金の90分」と呼んでいます。
成長ホルモンと聞くと、子供の成長に欠かせないものと思い出す方もいるかもしれませんが、それだけではありません。
大人になっても必要なホルモンなんです。
成長ホルモンは骨を強くする、筋肉を発達させる、疲労回復などに作用します。
ノンレム睡眠時の睡眠が深いほど成長ホルモンの分泌が高まるため、深い睡眠が「質」の高い睡眠と言えます。
睡眠時間を伸ばす、いわゆる「量」を増やすことは現実的に難しいという人は、「質」の高い睡眠をどうやって確保するのかが重要となってきます。
質の高い睡眠4つのポイント ブルーライト・カフェイン・入浴のタイミング・筋トレ
では、どうやって「質の高い」睡眠を取るのでしょうか?
それは、「質の高い」睡眠へ導いてくれるものを積極的に取り入れ、邪魔するものと控えるようにすればいいのです。
今回は、4つのポイントでまとめましたので順に説明していきます。
1.寝る前のスマホの使用を控える
寝る前にスマホを使用することは2つの点で睡眠を奪います。
1つは「時間」です。
ゲームをしたり、Youtubeなどの動画を見たりするとつい夢中になってしまい、時間が経つのを忘れてしまいます。
そうこうしているうちに「あっ、もうこんな時間」ということになりがちです。
もう1つは「睡眠の質を下げる」です。
スマホやパソコン、テレビなどの画面から発せられるブルーライトを睡眠前に浴びると、深い眠りに必要なメラトニンの量が抑制されてしまいます。
対策としてはブルーライトを寝る2時間くらい前から浴びないようにすることです。
そうは言っても寝る2時間前からスマホやテレビ、パソコンを使用しないというのはなかなか難しいですよね。
私も出来ないので、ツールを使用してブルーライトをカットするようにしています。
ブルーライトをカットすると言えば、ブルーライトカットメガネが代表的かと思います。
その他にもi phoneにはブルーライトをカットする設定ができますし、ブルーライトをカットするアプリもあります。
私はブルーライトカットメガネとi phoneの「night shift」から明るさを調整したりして睡眠の邪魔にならないよう工夫をしています。
2.カフェインの摂取は夕方まで
眠くなった時にコーヒーを飲んで眠気をスッキリさせるという方も多いと思います。
カフェインには覚醒作用があるので、「質の高い」睡眠には妨げとなります。
カフェインの効果は長く、個人差もあるようです。
効果が半分になる半減期までの時間が5〜8時間といわれているため、就寝の6時間前くらいからカフェインの摂取は控えたいです。
自分の寝る時間から6時間前までと逆算して、おおよその目安の時間を決めておくのが良いでしょう。
夜にどうしてもコーヒーが飲みたくなったら、ノンカフェインコーヒーも選択肢の1つです。
3.寝る2時間前にお風呂に入る
ヒトは眠りにつくと体温が下がります。
最初の深い睡眠の時に体温が下がっていると「質の高い」睡眠になります。
お風呂に入ると体温が上がってしまうため、お風呂の後すぐに寝てしまうのでは、寝つきが悪くなってしまいます。
しかし、寝る2時間前にお風呂に入ると徐々に体温が下がっていきます。
就寝時には、お風呂に入る前よりも体温が少し下がり眠りにつきやすくなります。
4.週に2回は筋トレをする
習慣的に筋トレを行なっていると深い睡眠に入りやすくなり、「質の高い」睡眠が得られます。
「習慣的に」というのは、1回やると「質の高い」睡眠が取れるわけではなく、週2〜3回の筋トレを継続的に行うことで「質の高い」睡眠が得られるという報告があります。
ウォーキングなどの有酸素運動よりも筋トレなど身体に疲労が蓄積するような運動が良いとされます。
女性の中には「筋トレなんてしたら、身体が大きくなってしまうんじゃないの?」と敬遠される方もいるかもしれません。
しかし、筋トレをしたくらいでは男性のようなムキムキの身体にはなりませんので安心して下さい。
寝る前の筋トレは体温が上昇して寝つきにくくなってしまうので睡眠の質を高めるのであれば控えましょう。
「筋トレが睡眠の質を高める」についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみて下さい。
まとめ:寝るまでの生活を見直して、質の高い睡眠を手に入れよう!
今回は睡眠のメカニズムの解説、質の高い睡眠を手に入れる4つの方法をご紹介してきました。
内容をまとめました。
・最初のノンレム睡眠を深く・長くすることが質の高い睡眠につながる
・睡眠の質を低下させる原因は寝る前のスマホ・パソコンの使用や夕方以降のカフェイン摂取
・睡眠の質を高めるには寝る2時間前に入浴する、週に2回は筋トレの実践がおすすめ
いきなり「質の高い」睡眠のために4つのポイント全部を生活に取り入れようとするのは難しいと思います。
まずはあなたのライフスタイルに合わせて、取り入れやすいものから始めてみて下さい。
私としては週に2回は筋トレをするをおすすめしたいです。
職業柄というのもありますが、運動には睡眠の質を高めるだけでなく、生活習慣病などの健康リスクを予防する効果もあります。
やはり運動に勝る健康づくりは他にありません。
長続きさせるためにも自分の出来そうなことから始めて、それを続けてみましょう!
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