「平日は忙しくて睡眠不足。週末に寝だめしているから大丈夫?」
「睡眠時間はとっているつもりだけど眠い。何時間寝たらいいの?」
あなたの週末は二度寝からスタートしていませんか?
二度寝は休日の最高の楽しみ!という方もいるかもしれませんし、休日くらいゆっくりしたいと思うかもしれません。
でも、二度寝は自分の意思でしているようで、実は「睡眠時間が足りていないよ!」というカラダからのサインなんです。
そこで今回は「あなたの最適な睡眠時間とは?」をテーマに話していきたいと思います。
結論から言います。
・7〜8時間寝ると肥満や死亡率などの健康リスクが低下する
・日中眠くなることがあれば、睡眠不足が疑われます
・最適な睡眠時間を調べるには”もう眠れない”ところまで眠り、普段の睡眠時間との差をチェックする
この記事を読むと、最適な睡眠時間について理解でき、最適な睡眠時間の調べ方がわかります。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
最適な睡眠時間とは
人生の約1/3を私たちは睡眠に費やすほど睡眠は大切です。
しかし、仕事や家事、育児に忙しくて十分に睡眠時間を取れない人も多いと思います。
では、何時間寝るのがいいのでしょうか?
一般的に6時間から8時間といわれることが多いです。
日本の成人の睡眠時間は6時間以上8時間未満の人がおよそ6割を占め、これが標準的な睡眠時間と考えられます。睡眠時間は、日の長い季節では短くなり、日の短い季節では 長くなるといった変化を示します。
しかし、「いくら寝ても寝足りない」という方もいるかもしれません。
睡眠には「量」と「質」の2つが大事です。
この場合、睡眠の「質」に問題がある可能性があります。
夜なかなか寝付けない、朝スッキリ起きれないといったことを感じる人は睡眠の質に問題があるといえるでしょう。
最適な睡眠時間は?
まずは健康面をみて、「最適」な睡眠時間をみていきましょう。
睡眠時間と肥満度や死亡率など健康リスクの関係が数多く報告されています。
睡眠時間と体重の関係について調べたアメリカでの報告です。
「6時間未満」「6~7時間」「7~8時間」「8時間以上」の4つのカテゴリーにわけて、BMI(肥満度を表す体格指数)の数値との関係性を調べました。
その結果、睡眠時間7~8時間の人が最もBMIの数値が低く、それよりも短い睡眠時間でも長い睡眠時間でもBMIの数値が高くなるということがわかりました。
(2008年Hallら学術雑誌Sleep:Self-reported sleep duration is associated with the metabolic syndrome in midlife adults)
その他、睡眠時間と死亡率やうつ症状などの健康リスクとの関係は7〜8時間の睡眠が最も低リスクであるという報告もあります。
健康面からみると、どうやら7〜8時間寝ることが良さそうです。
ただし、睡眠時間については、6時間未満でも大丈夫という人もいれば、7時間寝ても日中眠たいという人がいるように眠気の感じ方は人それぞれです。
そのため、一人ひとり最適な睡眠時間は異なります。
睡眠不足になると太りやすくなる原因について詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。
休みの日に寝だめしても効果はない
休日は普段より遅くまで寝てしまう人は、実は普段の睡眠が足りていません。
2016年、北村らによって報告された研究では健康な成人男性15名(平均年齢23歳)に9日間にわたり実験室で寝てもらい、12時間はベッドにいる時間を設けて睡眠時間を測定しました。
普段の睡眠時間 平均7.37時間
実験初日の睡眠時間 平均10.59時間
個々の最適睡眠時間 平均8.41時間
結果は、実験初日に睡眠時間が大幅に増加し、その後徐々に減少していき、4日目以降では睡眠時間が安定しました。
この結果から睡眠不足の自覚がなかったとしても睡眠時間が足りていない人が多く、いわゆる「週末の寝だめ」を一回してもリカバリーはできていないことがわかります。
週末に普段より長く眠っている時間が3時間程度の方は普段の睡眠時間が1時間程不足している可能性が考えられます。
最適な睡眠時間を調べ方
自分に適した睡眠時間を調べるには2つのポイントに注目して確認してみましょう。
1.日中に眠くならない
電車の中でついつい寝てしまう、仕事中に眠くなってしまう時間帯があるなど日中に眠くなってしまうことはありませんか?
日中に眠くなってしまう人は睡眠時間が不足している可能性があります。
そんな方は、日中眠くならないよう睡眠時間を少しずつ伸ばしていくといいでしょう。
1時間睡眠時間を伸ばすだけでも日中眠くならないなる人もいます。
睡眠時間をどうしても長く出来ない場合は昼間に仮眠をおすすめします。
短時間の仮眠をとることで午後の仕事中や活動中に眠くならずに済みます。
30分以上寝てしまうと深い眠りに入ってしまい、逆に頭がボーッとしたり、夜の眠りに支障が出ることもありますので、10〜20分の短時間にするようにしてください。
日中に眠くなってしまう人は睡眠時間を伸ばす、または昼間の仮眠を取り入れて日中に眠くならないよう心がけましょう。
2.休日に自然に起きる
先ほどの研究報告のように睡眠不足がないか確かめる方法です。
休日に目覚まし時計などを使わずに”もう眠れない”ところまで眠り、普段の睡眠時間との差をチェックしてみましょう。
”もう眠れない”とは、二度寝、三度寝をして、目を閉じめても眠れないという意味です。
普段より3時間多く寝てしまった人は普段の睡眠時間が1時間程度足りていません。
普段の睡眠時間との差があった人は、平日の睡眠時間をまず30分伸ばしてみてください。
それで日中の眠気がなくなり、次の週の週末に睡眠時間を確認して、寝だめが必要なくなれば、それがあなたの最適な睡眠時間です。
足りなければ、30分ずつ伸ばしてみるといいでしょう。
大切なのは睡眠時間だけではない!睡眠の質を高くする4つのコツ
適正な睡眠時間を取るのともう1つ大事なのが睡眠の「質」です。
ここでは、睡眠の質を高めるコツを4つ紹介します。
スマホやパソコンなどの画面からはブルーライトが発せられています。
ブルーライトを睡眠の前に浴びてしまうと眠りを促すメラトニンというホルモンの分泌を妨げてしまい、眠りにくくなってしまいます。
寝る2時間前からスマホの使用を控えるのが理想的です。
コーヒーなどに含まれるカフェインには覚醒作用があります。
カフェインの効果は6時間程度持続するため、夕方以降に飲んでしまうと就寝時に影響がありますので夕方を目安にそれ以降は控えるようにしましょう。
お風呂に入ることは睡眠の質を高める活動の1つです。
カラダの深部体温を下がると睡眠の質が高まります。
入浴後、一時的に体温が上昇しますが、2時間後にはお風呂に入る前よりも深部体温が下がることが分かっています。
お風呂に入ってすぐに眠るのでは体温が上がってしまってかえって睡眠を妨げてしまうため、寝る2時間前を目安にすると良いでしょう。
筋トレにも睡眠の質を高める効果が期待できます。
「継続的」に筋トレを行なうことで睡眠の質が高まることが分かっているため、即時効果としてはあまり期待できません。
寝る直前に行なうのは交感神経が高まってしまい、眠りを妨げてしまうので控えましょう。
質の高い睡眠についてさらに詳しく知りたい方は、こちらの記事を合わせて読んでみてください。
まとめ:あなたの最適な睡眠時間を見つけて素敵な毎日を送りましょう!
今回は最適な睡眠時間についてやあなたの最適な睡眠時間を調べる方法についてご紹介してきました。
内容をまとめます。
・7〜8時間寝ると肥満や死亡率などの健康リスクが低下する
・日中眠くなることがあれば、睡眠不足が疑われます
・最適な睡眠時間を調べるには”もう眠れない”ところまで眠り、普段の睡眠時間との差をチェックする
日本人は睡眠時間が世界的にも短く、十分な睡眠時間を取れていない人が多いです。
睡眠不足は集中力や記憶力を低下させる、イライラするなど日中のパフォーマンスを低下を招くことがわかっています。
睡眠時間については、6時間未満でも大丈夫という人もいれば、7時間寝ても日中眠たいという人がいるように一人ひとり最適な睡眠時間は異なります。
あなたに合った睡眠時間を調べて、快適な生活を送りましょう!
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