「時間帯やタイミングで効果に違いがあるのか知りたい」
あなたはどんな時にストレッチをしていますか?
ストレッチはカラダの柔軟性を高める効果があり、運動の前後や同じ姿勢を続けたデスクワーク・起床時などに行なっている方も多いでしょう。
ストレッチは、実は時間帯やタイミングによって効果に違いが出るんです。
もし、あなたがカラダを柔らかくしたい、睡眠の質を上げたい、そんな目的でストレッチをしたいなら入浴後のストレッチがおすすめです。
そこで今回は「入浴後にストレッチを行うとカラダにどんなメリットがあるか」をテーマに解説していきます。
・入浴後は体温が上昇し、筋肉のコリやハリが軽減しているため、ストレッチの効果が高まる
・入浴、ストレッチともに副交感神経の活動を高め、「眠りモード」に切り替える作用があり、睡眠の質を高められる
この記事を読むことで、入浴後のストレッチの効果を理解し、より効果の高いストレッチを実践できるようになります。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
入浴とストレッチの効果について
まずは入浴とストレッチの知っておいてほしいポイントをそれぞれ解説していきます。
①入浴の効果
②ストレッチの効果
①入浴の効果
日本は古くから毎日お風呂に入る習慣があります。
世界的にみてもお風呂に入ることはあっても、毎日お風呂に入る習慣があるのは日本人くらいのようです。
温泉療法専門医の早坂医師が著した「最高の入浴法」では、入浴の7大健康作用として
①温熱作用、②静水圧作用、③浮力作用、④洗浄作用、⑤蒸気・香り作用、⑥粘性・抵抗性作用、⑦開放・密室作用
以上7つが挙げられています。
入浴には様々な効果があります。
今回はストレッチの効果を高めることがテーマなので、以下の3つの効果について解説していきます。
入浴の効果
1.温熱の効果
2.静水圧の効果
3.浮力の効果
1.温熱の効果
お風呂に入るとカラダが温まります。
体温の上昇とともに全身に張りめぐらされた毛細血管が拡がり血流が良くなります。
血液には、酸素や栄養分、老廃物を運ぶ働きや体外から侵入してきたウイルスや菌からカラダを守る免疫の働きなどがあります。
1日の生活の中で凝り固まった筋肉は血流が悪くなって老廃物をため込んでいるので、血流が良くなると老廃物や疲労物質が流され、疲労回復や筋肉のコリやハリがやわらぎます。
2.静水圧の効果
静水圧とはお風呂に入ったときにカラダに働く水の圧力のことをいいます。
お風呂に入ることでカラダに水圧が加わり、血管が圧迫されることで血液の循環が促されます。
特に足は心臓からカラダの中で1番遠く、心臓よりも下に位置しているので血液の流れが悪くなりむくみやすいです。
この静水圧効果で足の血液が心臓に戻りやすくなり、むくみの解消が期待できます。
3.浮力の効果
お風呂に入ると浮力の作用でカラダが軽くなります。
おへそまで浸かると約1/2、胸まで浸かると約1/4、首まで浸かると約1/10まで軽くなります。
普段私たちは生活している中で重力の影響で体重を支えながらカラダを動かしていますが、水の中では重力から解放されます。
カラダを支えたり、動かしたりする筋肉や関節への負担が減り、リラックスにもつながります。
②ストレッチの効果
ストレッチは筋肉や関節を持続的に伸ばす運動です。
筋肉や腱(筋肉と骨を結ぶ結合組織)が伸びることでカラダの柔軟性を高めます。
筋肉を動かすことで全身の血流が良くなったり、筋温と体温が上昇します。
さらに、痛みのない範囲でゆっくり行うことでリラクゼーションの効果も期待できます。
場所や道具が必要なく、手軽に行えるため、多くの人に親しまれています。
ストレッチを実施するときの注意点や効果を高める方法を詳しく知りたい方はこちらの記事を合わせて読んでみてください。
入浴後にストレッチをするべき理由
入浴とストレッチの効果についてそれぞれみてみると、共通する効果があることがわかります。
大きく分けて2つありますので、それぞれ解説していきます。
①ストレッチは入浴後のほうが柔軟性を高めやすい
②睡眠の質を高められる
①ストレッチは入浴後のほうが柔軟性を高めやすい
ストレッチは筋肉を動かすことで血流が良くなり、筋温や体温が上昇します。
しかし、ストレッチを始めてすぐに筋温や体温が上昇するわけではありません。
入浴後であれば、温熱効果により体温が上昇し、全身の血流も良くなっています。
入浴後のタイミングでストレッチを行うと最初から筋温や体温が上昇しているので柔軟性を高めやすい状態で行うことができます。
②睡眠の質を高められる
お風呂に入ると体温、特に深部体温(脳や内臓など)が上昇します。
眠る2~3時間前に入浴し、深部体温を一時的に上昇させると、お風呂に入らないときに比べて速やかに体温の低下が起こります。
この深部体温の低下が睡眠の質に関係しているといわれています。
ストレッチにはリラクゼーション効果があり、副交感神経の活動を高める、つまり眠ったり休んだりするときに活動する神経の働きを高めます。
ストレッチにより自律神経を「眠りモード」に切り替えることで眠気を自然に誘発し、寝つきをさらに良くすることが期待できます。
睡眠の質を高める方法について詳しく知りたい方は、こちらの記事を合わせて読んでみてください。
入浴後のストレッチの効果をさらに高める方法
入浴後にストレッチをしたときの効果を解説してきました。
ストレッチの効果をさらに高めるため、2つのポイントを紹介します。
①40℃の気持ちいいお湯加減で入浴する
②入浴前後でコップ1杯の水を飲む
①40℃の気持ちいいお湯加減で入浴する
あなたは何度のお風呂に入っていますか?
熱いお湯に短時間入るという人や低めの温度で長時間半身浴という人まで様々だと思います。
睡眠のことを考えると40度前後の気持ちいいと感じる温度のお湯に入るのがいいとされています。
40度前後の温度では副交感神経が優位になりやすく、深部温度も上がりやすいとされています。
42度以上の熱いお湯では交感神経が優位になってしまい、「眠りモード」にうまく切り替えられません。
また、熱いお湯に短時間入るという入浴方法では、深部体温が上がる前に出てしまうため、睡眠の質を高められません。
②入浴前後でコップ1杯の水を飲む
お風呂に入るとたくさんの汗をかきますので水分補給が必要です。
睡眠中も体温を下げるために汗をかき、水分を失ってしまいます。
のどが渇いていなくても積極的に水分補給を行いましょう。
汗は水分やミネラル分を含んでいるので、ミネラルウォーターやスポーツドリング、ミネラル入りの麦茶などでミネラルも合わせて補給するようにしましょう。
まとめ:柔軟性を高めたい、睡眠の質を高めたいときは入浴後にストレッチをしよう
今回は、入浴とストレッチの関係や入浴後にストレッチをするべき理由についてご紹介してきました。
内容をまとめました。
・入浴後は体温が上昇し、筋肉のコリやハリが軽減しているため、ストレッチの効果が高まる
・入浴、ストレッチともに副交感神経の活動を高め、「眠りモード」に切り替える作用があり、睡眠の質を高められる
入浴とストレッチは共通する効果が多く、相乗効果が期待できます。
カラダが硬く、柔軟性を高めたい方や睡眠の質を高めたい方は、入浴後にストレッチをするのがおすすめです。
ストレッチは時間帯やタイミングによって異なる効果を発揮します。
朝にストレッチを行うとカラダも頭もスッキリしたり、朝から集中力が高まるなどの効果があります。
朝のストレッチの効果について詳しく知りたい方はこちらの記事を合わせて読んでみてください。
ぜひストレッチの効果を理解して、あなたの目的に合わせたストレッチを実践してみてください。
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