「カラダが硬いから痛みを我慢してストレッチをしている」
「なぜストレッチをすると痛みが出るの?」
あなたはストレッチをしていて気持ちいいですか?それとも痛いですか?
運動不足が続いていたり、同じ姿勢を続けているとカラダがガチガチに硬まってしまうことありますよね。
そんなガチガチに硬まった筋肉を伸ばして柔らかくできるのがストレッチです。
ストレッチをしている人の中に、「ストレッチをすると痛くなる」「カラダが全然柔らかくならない」などの声を聞きます。
「痛いから効いてる気がする」という人までいます。
本当に「ストレッチ=痛み」なのでしょうか?
そこで今回は「ストレッチは痛い方が良いのか」をテーマに解説していきます。
結論をまとめました。
・ストレッチで痛みがでるのは筋肉が引き伸ばされ傷ついている状態
・痛みがあると力が入りやすくなり、ストレッチで筋肉を十分に伸ばすことができない
・ストレッチは力を抜いて、できるだけ毎日行なってカラダを柔らかくしよう
・気持ちいいストレッチは睡眠前に行なうと睡眠の質を高めてくれる
この記事を読むことで、ストレッチをしたときの痛みについて理解でき、正しいストレッチを実践できるようになります。
ぜひ、最後まで読んでみてください。
ストレッチの痛い原因は筋肉を伸ばしすぎて傷ついているから
トレーナーとしてストレッチを指導するとき、「痛い、痛い」と言いながら顔を赤らめてストレッチしている人を時折見かけます。
実際、SNSで「ストレッチ 痛い」で検索してみても、
「久しぶりにストレッチしたら、腰と股関節が痛い」
「ストレッチしたら体バッキバキなんだが?痛いよ」
「ストレッチしたらやっぱ痛いわ」
などなど、ストレッチをしたときに痛みがでるという投稿が結構見つかります。
なぜストレッチをすると痛みがでるのでしょうか?
ストレッチして痛みが出るのは「伸ばしすぎ」
ストレッチは英語で”伸ばすこと”という意味で、文字通り「カラダを伸ばして柔らかくすること」です。
ストレッチはカラダを動かしたときに関節が曲げ伸ばしされることで、筋肉が引っ張っられて伸びた状態になります。
筋肉は伸ばすことを繰り返すことで伸びやすくなる、つまり柔軟性が高まります。
また、同じ姿勢を続けていて肩凝りなどの筋肉に張りがある時には筋肉の血流を良くして、コリや冷えなどの不調を解消してくれます。
ストレッチをして筋肉が引き伸ばされて傷つくと痛みがでる
なぜストレッチをして痛みがでてしまうのか?
それは ”伸ばしすぎ” です。
反動をつけてストレッチをしたり無理に伸ばそうとすると痛みがでてしまいます。
このとき、筋肉を組織レベルでみてみると、筋肉の繊維が引き裂かれ筋損傷が起こっているんです。
これが痛みの原因です。
例えるなら、鶏胸肉を茹でて裂いたことはありますか?
あんな感じで筋肉は繊維に沿って裂けてしまうんです。
ストレッチの痛みは筋肉をかえって硬くする
柔軟性のある、しなやかな動きを可能にするには筋肉の伸びやすさがカギとなります。
筋肉(筋膜などの結合組織)には弾性力という元に戻ろうとする力が働きます。
バネが元の形に戻ろうとするのと同じ力です。
ストレッチを行なうと、筋肉の弾力性(伸びにくさ)が低下し、筋肉が伸びやすい状態になります。
また、筋肉には伸ばされることに対して収縮して伸ばされないようにする「伸張反射」という無意識に起こる筋活動が起こります。
筋肉は収縮すると縮む方向に力が働くため、できるだけ力が抜けている状態でストレッチをした方が効果が出ますし、それを続けることで伸張反射が起きにくくなり、筋肉が伸びやすくなります。
息を止める、反動をつける、無理に伸ばすなどは力が入る要因となり、ストレッチをしても十分に筋肉を伸ばすことができません。
では痛みがあるとどうなるか?
カラダが防御性収縮といって身構えるように力が入ってしまいます。
交感神経が優位となり、血管が収縮し、筋肉の緊張も高まります。
筋肉の緊張が高いということは力が抜けないので筋肉が伸びにくい状態です。
つまり、痛みがあるストレッチは筋肉を硬くして十分に伸ばせないのです。
痛いところまで伸ばしすぎている場合は痛くない範囲で筋肉を伸ばすストレッチを心がけましょう。
「でも、痛いところまで伸ばさないと効果がある感じがしない。」という人もいるかもしれません。
そんな方はストレッチの効果を高めるポイントについて、こちらの記事にまとめていますので合わせて読んでみてください。
ストレッチは痛みなく気持ちいいのが正しい
ストレッチは痛みを我慢して行なうものではありません。
また年齢のせいでカラダが硬くなっているわけでもありません。
その理由はこちらの記事で書いています。合わせて読んでみてください。
痛みなく行なうストレッチのメリットを2つ挙げました。
・痛みのないストレッチを毎日することでカラダが柔らかくなる
・心までリラックスできる
1つずつ解説していきます。
痛みのないストレッチを毎日やることでカラダが柔らかくなる
ストレッチはできるだけ毎日行ないましょう。
痛みがでないギリギリのところまで筋肉を伸ばすのがポイントです。
慣れていない人はわかりにくいかもしれません。
息を止めずに行なえているか、痛みはないか、筋肉が伸びて張っている感じがあるかを目安に行なってみてください。
継続して行なうことで、伸張反射が起こりにくくなり伸びやすい筋肉へと変わっていきます。
筋肉が伸びやすくなる、つまりカラダが柔らかくなるには時間がかかります。
効果がでるのに時間がかかるため、効果が無いとやめてしまう人が多いんです。
多くの人が効果がでる前にやめてしまっています。
焦らずに続けていくと少しずつですが効果を感じられるはずです。
心までリラックスできる
痛みなくストレッチを行なうと筋肉が伸びるだけでなく、気持ちいいと感じます。
長時間椅子に座って作業をしていた後に手を挙げてカラダを伸ばすととても気持ちいいですよね。
カラダを柔らかくするだけでなく、カラダをリラックスさせる副交感神経の働きが優位になります。
副交感神経は心拍数が下げたり、気分が落ち着くなどの働きがあります。
睡眠前にゆっくりストレッチを行なうことで睡眠の質を高める効果も期待できます。
まとめ:痛みのないストレッチを毎日続けて快適なカラダを手に入れよう!
今回は、ストレッチをして痛みがでる理由、痛みのあるストレッチをするとどうなるか、正しいストレッチの3つの事について解説してきました。
内容をまとめました。
・ストレッチで痛みがでるのは筋肉が引き伸ばされ傷ついている状態
・痛みがあると力が入りやすくなりストレッチで筋肉を十分に伸ばすことができない
・ストレッチは力を抜いて、できるだけ毎日行なってカラダを柔らかくしよう
・気持ちいいストレッチは睡眠前に行なうと睡眠の質を高めてくれる
痛みが出るストレッチをしてはいけないたった1つの理由、それは筋肉をかえって硬くしてしまうからです。
ストレッチは正しく行なえばカラダを柔らかくしてくれますし、リラックス効果も期待できます。
痛いことが好きな人はいませんし、なかなか継続して行なうことも難しいですよね。
「ストレッチは痛くないと効果がない」というのは間違いです。
痛みの無い、気持ちいいストレッチを毎日の習慣にして、快適なカラダを手に入れましょう!
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