「筋トレをする時間帯は、いつが最適なの?」
「時間帯によって筋トレの効果が変わるの?」
ダイエットや運動不足の解消などを目的に筋トレをしている方でそんな悩みや疑問に思うことはありませんか?
今回は、時間帯によって筋トレの効果があるのか、筋トレの効果を高めるためにはいつ行なったらいいのかをテーマに解説していきます。
結論から言います。
え?ないの?と思うかもしれませんね。
筋トレをする時間帯による効果に差はありませんが、身体にどんな影響があるのかという点については違いがあります。
ですので、朝・昼・夕方・夜の4つの時間帯に分けてメリット・デメリットを説明していきます。
筋トレをする時間で気を付けたい3つの注意点もまとめましたので、ぜひ最後まで読んでみてください!
時間帯によって筋トレの効果に違いがあるのかを考える
時間によって身体に影響を与える「サーカディアンリズム」
私たちは朝が来ると起きて、日中に身体を動かし、夜になると眠るというサイクルで生活をしています。
ヒトは24~25時間ごとの周期の生体リズム(いわゆる体内時計)を持っており、そのリズムのことをサーカディアンリズムといいます。
サーカディアンリズムは体温や心臓や血管などの循環機能、ホルモンの分泌などに関与して、夜には眠りやすく、日中には活動しやすいように調節しています。
朝は体温や血圧は低く、身体の動きも重いです。
日中には徐々に体温や血圧が上昇し、身体の動きも良くなり、夕方にピークを迎えます。
夜には眠気に係わるホルモンであるメラトニンが分泌され、眠りにつきます。
夕方に体温や血圧のピークを迎え、筋力が高まることから筋トレを夕方にするのが適しているといわれています。
朝と夕方で筋トレの効果を調べた研究結果は「ほとんど差がなかった」
Grgic Jら(2019)は朝と夕方の時間帯で筋力トレーニングの効果を調べた研究結果をまとめて筋力や筋肥大に及ぼす影響を報告しました。
結果は、①朝と夕方では夕方の時間により大きな筋力を発揮できる、②長期(今回の報告では平均11週)にわたり朝の時間帯にトレーニングを行なうことで夕方と同様の筋力増強ができる可能性がある、ということでした。
つまり、朝でも長期に筋トレを行なえば、夕方と同様に筋トレによって筋力増強・筋肥大が起きるということです。
この報告だけで「時間帯によって筋トレの効果は変わらない」とは言い切れませんが、この時間に筋トレをしないと効果的な筋トレはできませんということはありません。
時間帯による筋トレのメリット・デメリットを把握しよう
どの時間帯に筋トレを行なっても筋力増強や筋肥大は可能です。
しかし、時間帯によって身体に及ぼす影響は変わってきます。
自分の生活リズムと照らし合わせてどの時間帯に筋トレをするのかを決めると思いますが、時間帯別でのメリット・デメリットをしっかり把握しておきましょう。
時間帯①朝:身体はまだ起きていない状態、激しい運動は控えてケガに注意
ヒトは眠りから醒める早朝の時間帯に体温や血圧が1番下がりますので、身体も重く動かしづらいと感じる人も多いと思います。
筋トレをする場合、身体が動かない状態でいきなり負荷の高いトレーニングをするとケガをする危険がありますので気をつけましょう。
朝起きて、太陽の光を浴びると体内時計が整えられ、すっきり目覚めることができます。
そのため、ウォーキングや軽いジョギングなどもおすすめです。
時間帯②昼:忙しい時間帯、ストレッチで身体をリセットし、午後の仕事も集中
昼の時間帯は仕事をしていると筋トレをする時間をとるのが大変です。
休憩時間などを利用して行う方もいると思いますが、時間が短く、食後すぐに激しい運動するのは消化を妨げるのでお勧めできません。
午後に向けて集中力は低下していきますので、ストレッチなど軽く動かして身体をリセットするのがおすすめです。
時間帯③夕方:1番身体が動く時間、仕事の疲れには注意
夕方は体温や血圧が最も高く、筋力も発揮しやすい時間帯です。
そのため、負荷の高い筋トレをするにも適しています。
一方、仕事を終えてからトレーニングする場合は疲労により集中力が低下することもあります。
時間帯④夜:身体は動かせるが、睡眠を考えると負荷は控えたい
夕方に引き続き、力を発揮できる時間帯です。
仕事が忙しい方はこの時間帯しか筋トレをする時間が作れないかもしれません。
しかし、夜は眠る準備を始めなければいけません。
睡眠の質を落とさないように、眠る時間の2〜3時間前までに筋トレを済ませるようにしましょう。
筋トレをする時間で気を付けたい注意点3つ
各時間帯の筋トレの効果やメリット・デメリットについて解説してきました。
これから説明する3つの注意点を守って筋トレの時間を設定してみてください。
注意点①寝る前に激しい筋トレをしない
ヒトは寝る前から朝起きるまで深部温度が下がります。
深部温度とは、身体の内部の温度、つまり脳や内臓などの臓器の温度のことをいいます。
この深部温度を寝る際に下げることで深い睡眠、いわゆる質の高い睡眠が可能になります。
しかし、筋トレなど激しい運動を行うと体温が上昇してしまい、寝る前に筋トレをすると寝つきが悪くなってしまいます。
入浴や運動を寝る2〜3時間前に行うと、直後に体温は上昇しますが、寝る頃には深部温度が下がって質の高い睡眠を導きます。
注意点②食後30分は筋トレをする時間を空ける
食事をした後は消化のために胃に血液が集中します。
筋トレなどの激しい運動を行うと血液が全身に必要になってしまい、胃での消化が十分に行えなくなってしまいます。
そのため、食後30分は激しい運動は控えるようにしましょう。
消化のことを考えると食後2〜3時間空けるのがいいとされています。
注意点③続けられる時間帯に筋トレする
筋トレは長く続けなければ効果が出てきません。
そのため、いかに生活の中に筋トレを取り入れるかというスケジュール管理が必要です。
続けるためには「他のことをやっていてもこの時間になったら筋トレをしよう」というように前もって筋トレの時間を設定しておくスケジュール管理をおすすめします。
まとめ:あまり時間にこだわらず、長く続けられる工夫をして筋トレしよう
いかがでしたでしょうか?
寝る前と食後30分以内を除けば、どの時間帯で筋トレを行なっても効果はそれほど変わりません。
筋トレをしっかり行なえる時間を生活の中で見つけること、筋トレをする高いモチベーションを維持する工夫をすることの方が重要です。。
モチベーションを維持するためには大切なことがあります。
それは、目標を明確にすることです。
目標がないと好きなことでない限り長く続けることができませんよね?
ダイエットを目的にするのであれば、「〇〇kgやせるために筋トレする」になりますし、運動不足解消が目的であれば、「〇〇しても疲れなくなるように筋トレする」など目標を持って筋トレをしていきましょう。
ぜひ、あなたも理想のカラダを目指して”時間を気にせず”筋トレを行なってみてください!
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