「テレワークやデスクワークで座っていることが多く、最近太り気味」
「(寝る・座る・立つ)姿勢によって消費カロリーに違いがあるの?」
日本人は座っている時間が長いと聞いたことはありませんか?
デスクワークやテレビ・スマホを見るなど1日中座っているという人もいますよね。
その影響から「肩こりや腰の痛みが出てきた」、「体重が増えた」、「運動不足」などカラダの不調を訴える人が増えています。
なぜ座る時間が長くなるとカラダに不調をきたしやすいのでしょうか?
そこで今回は『寝る・座ると立つを比べてみる』ことをテーマに解説していきます。
座っている時間が長くなることで身体にどんな影響があるのか、寝る・座る・立つの3つの姿勢で消費カロリーや身体への負担などを比較してどの姿勢がカラダにいいのかをまとめました。
結論から言います。
・「座る」は「立つ」よりも腰への負担が大きく、座りっぱなしは腰痛の原因になる
・「座る」は「立つ」よりも消費カロリーが少なく、長時間座っていることで活動量が低下し、筋力の低下や太りやすい状況を招いてしまう
・デスクワーカーはストレッチグッズを使用して体の負担を減らす、スタンディングデスクを使用して立つ機会を作るなど工夫をしてみよう
この記事を読むことで、長時間座っていることのデメリット、姿勢による消費カロリーやカラダへの負担の違いを理解できます。
ぜひ、最後まで読んでみてください!
座る時間の長さが姿勢の悪さやカラダの不調につながる
日本人の平均座位時間
シドニー大学などオーストラリアの研究機関による調査(2012年)で、日本人が世界で1番座っている時間が長いと報告されました。
日本人は1日平均で7時間も座っているという調査結果でした。
なんと、起きている時間の半分は座って過ごしているということになります。
世界20ヵ国の平均座位時間が5時間だったため、平均より2時間も日本人は長く座っているという結果です。
日本人は世界的に見て「座りすぎ」ているといえます。
「座りすぎ」のカラダへの悪影響
長時間座っているとどんな影響があるのでしょうか?
2つの問題点にまとめました。
①立って活動しているときに比べて活動量が減ってしまう
②座りすぎで姿勢が崩れ、カラダへの負担が大きくなる
1つずつ解説していきます。
①立って活動しているときに比べて活動量が減ってしまう
まず、デスクワークや家でテレビを見ている時を想像してみましょう。
パソコンやテレビなどの画面をじっと見たまま、カラダを動かさないのではないでしょうか。
立って活動しているときに比べて、長く座っていると活動量が減ってしまいます。
活動量が減ってしまうことで消費カロリーが減ってしまい、食べものから摂取したカロリーのほうが多い状態になります。
摂取カロリー>消費カロリーになると、余ったエネルギー分を脂肪として体内に蓄積するため体重が増加してしまいます。
さらに、活動量が減ってしまうと筋肉も衰えてしまい、昔は楽にできたこともだんだん大変になり、さらに動かないという悪循環になってしまいます。
②座りすぎで姿勢が崩れ、カラダへの負担が大きくなる
座っているとついつい足を組んでしまったり、パソコンを操作して前かがみの姿勢になりませんか?
長時間座っていると姿勢が崩れやすく、ラクな姿勢を取りがちです。
普段から正しい姿勢をしていないと姿勢を支える筋肉が衰えて、正しい姿勢を保つことが難しくなってしまいます。
さらに、足を組んだり、前かがみに座ったりと姿勢が悪くなると腰への負担が大きくなり腰の痛みが出たり、肩こりを招いてしまいます。
正しい姿勢が知りたい方は、こちらも記事も合わせて読んでみてください!
姿勢が悪くなって気になる方は、こちらの記事も合わせて読んでみてください。
寝る・座る・立つを比べてみる
長時間座っていることはカラダに良くないことがわかったと思います。
では、ほかの姿勢と比べるとどうなのでしょうか?
寝る・座る・立つの3つの姿勢について比べてみたいと思います。
比べる項目は2つです。
①消費カロリーを比べる
②カラダへの負担を比べる
1つずつ解説していきます。
①消費カロリーを比べる
消費カロリーはカラダを動かしたときや運動をしたときに消費されるエネルギーのことです。
次のような計算式で消費されるカロリーを計算することができます。
消費カロリー=メッツ(METs)×体重(kg)×運動時間×1.05
メッツとは運動強度の単位で、安静時を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示します。
横になってテレビを観る 1.0METs
座ってテレビを観る 1.3METs
立つ 1.3METs
(引用:国立健康・栄養研究所 改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』)
METsで比較をすると、横になった時よりも座っている時と立っている時の方がわずかにMETsが高い程度で、座っている時と立っている時のMETsはほとんど変わりません。
活動の強度としてはほとんど違いがありませんが、エネルギー消費という観点で海外で行われた研究があります。
横になっている時と座っている時のエネルギー消費に違いがみられなかったとされる報告が複数確認されています。
アマロらによると(2019年)、横になっているときと座っているときのエネルギー消費はほとんど変わりなかったが、立っているときはエネルギー消費が大きかったと報告しています。
テレビやスマホを見ているときは座るより立ったほうがカロリーを消費できるということです。
②カラダへの負担を比べる
続いて、姿勢の違いによって身体への負担が変化するのか比べてみたいと思います。
1976年にスウェーデンの整形外科医ナッケムソンにより、姿勢を変えることで椎間板にかかる圧力が変化することが明らかにされました。
横になって寝ているときが最も腰への負担が少なく、次いで立っているとき、そして座っているときの順で負担が大きくなります。
実は、座っていると立っているときより40%も腰への負担が増え、さらに姿勢が悪く前かがみになると85%も増加するんです。
デスクワークなどで座っている時間が長い人は腰への負担が大きく、腰痛になりやすい環境にあるといえます。
痛みを予防するためには筋肉を柔らかく保つことが重要です。
筋肉を柔らかくする方法としてストレッチやマッサージなどが挙げられますが、手軽に自分で行なえるストレッチグッズを使うのが効果的です。
代表的なストレッチグッズがフォームローラーとマッサージボールです。
トレーニングマット1枚分のスペースがあれば簡単に行なえますので、凝り固まった筋肉は定期的にほぐしていきましょう。
フォームローラーやマッサージボールについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を合わせて読んでみてください。
日常生活の中に立って作業する時間を作ろう〜ステンディングデスクのすすめ〜
「立って過ごす時間を増やすといわれても仕事は座らないとできない」という方も多いと思います。
スタンディングデスクというものをご存知ですか?
デスクワークは肩や腰への負担、運動不足を招くことから、北欧では立って仕事をするスタンディングデスクが流行し、日本にも導入されてきました。
スタンディングデスクには3つのタイプがあります。
卓上タイプ:自宅にあるデスクの上において使用
昇降可能タイプ:自分の身長に合わせて天板の高さを調整できる
高さ固定タイプは低価格な商品が多く、高さ調整がない
卓上タイプなら今使っているデスクをそのまま使えますし、片付けても場所を取らないためおすすめです。
あなたが運動不足の場合、いきなりスタンディングデスクを導入すると、足や腰に痛みを感じるかもしれません。
なぜなら長時間立ってカラダを支える筋力が足りていないからです。
こまめに休憩を挟みながらおこなえば徐々に体力・筋力がついて痛みは和らいできます。
同じ姿勢を続けていると立っていても腰への負担はかかってきますので腰の痛みが出てくることがありますので休憩は必要です。
手軽に始められる、おすすめのスタンディングデスクについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を読んでみてください。
座りっぱなしとはサヨナラ!立つ機会を増やす工夫をしよう
今回は長時間座っていることのデメリット、姿勢による消費カロリーやカラダへの負担の違いをご紹介してきました。
内容をまとめました。
・「座る」は「立つ」よりも腰への負担が大きく、長時間座っていることは腰痛の原因にもなりやすい
・「座る」は「立つ」よりも消費カロリーが少なく、長時間座っていることで活動量が低下し、筋力の低下や太りやすい状況を招いてしまう
・デスクワーカーはストレッチグッズを使用して体の負担を減らす、スタンディングデスクを使用して立つ機会を作るなど工夫をしてみよう
疲れたときに座る、睡眠時間をしっかり取るのをやめましょうと言っているわけではありません。
疲れたときには休憩し、睡眠をしっかり取ることで疲労回復することが大切なのは言うまでもありません。
長時間の座りっぱなしは姿勢が悪くなりやすく、腰への負担が大きくなります。
横になってるのと同様に消費カロリーが少なく、1日の活動量が低下すれば、摂取カロリー>消費カロリーになり余ったエネルギー分を脂肪として体内に蓄積して体重が増加してしまいます。
立つ生活スタイルに切り替えることで、消費カロリーを増やし、腰への負担を減らし、健康リスクの予防もできます。
あなたもライフスタイルを見直してみましょう!
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